生成AIはプログラマーの仕事を奪うのか?

「生成AIによって、多くの仕事が奪われる」とよく言われます。確かにこれは一面の真実です。しかし、正しく伝えるなら「生成によって多くの仕事が楽になり、人はより価値あることに集中できる」という表現が適切でしょう。

IT業界においても「生成AIによってプログラマーが不要なる」と言う人がいます。これも、上記の通りで本質を見誤っています。私たちエンジニアは、もともと多種多様なツールを駆使してシステム開発を行ってきました。そこに登場した”神が与えてくれた魔法のツール”が生成AIなのです。

「これからのエンジニアは、生成AIを使いこなすことが最大なスキルになる」

私は最近、若いエンジニアにこの言葉を繰り返して伝え、業務でも日常でも生成AIを積極的に活用するように推奨しています。この言葉を「コードを自動生成してくれるツール」と狭くとらえる人が多いのですが、そうではありません。もっとシステム開発全般に幅を広げ、構想にしろ、相談にしろ、壁打ちにしろ、チェックにしろ、なんでもかんでも生成AIを活用することを意図しているのです。

「え、それじゃあ技術力が付かない」という声も聞こえてきそうですね。でも、それは頭の中にこびりついている”古い技術力観”です。本来の技術力とは「最短でゴールにたどり着く力」で、そのための手段として生成AIを使いこなすことがまさに現代の技術力と言えます。変化を恐れるのではなく、いち早く味方につけて、次の時代のエンジニアとして飛躍していきましょう。